UrDoc Blog

Borderless Healthcare, Our Mission. 医療×テクノロジーで医療のボーダレス化の実現をめざします。

ジェトロ・イノベーション・プログラム(インドネシア)最終審査会のご報告

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[文:唐橋(UrDoc)]

8月下旬、2018年度ジェトロ・イノベーション・プログラム(インドネシア)のファイナリストとしてジャカルタに行ってまいりました。現地企業500社から選ばれた10社と、日本からはUrDocを含む2社が、8月28日に開催された最終審査の舞台に挑戦しました。

冒頭の写真はランチでパダン料理のお店に立ち寄った時のもの。JETROの方、現地アクセラレーターであるPT. GnB Accelerator Asiaの方、メンターの方、ともに最終審査に臨んだ日本企業の方たちとの一枚です(筆者:最前列青シャツ、写真提供:GnB代表・橋本謙太郎氏=右端)。

 

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掲載情報まとめ(2018.08-09)

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2018年8月21日にUrDocサービス開始のお知らせをしてから、日刊工業新聞、神奈川新聞、訪日ラボなど様々なメディアに取り上げていただきました。そしてなんと、UrDoc初のテレビ出演も!公式サイト等でも随時ご案内していますが、掲載順に一覧できる形で、このブログでも報告します。

 

AMP(2018.08.21)

amp.revie 

日刊工業新聞(2018.08.22)

www.nikkan.co.jp 

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医学生インターンが聞く! 医者になる前に知っておきたい法律の話

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8月某日。UrDoc法律顧問の鈴木孝昭弁護士(弁護士法人AIT医療総合法律事務所)、野崎智己弁護士(10月1日より同)、UrDoc代表の唐橋による鼎談が行われた後、続けてUrDocインターンによるインタビューが行われました。インタビュアーを務めたのは島根大学医学部に在学中の新田凌也さん。医学生の視点から、医療訴訟について、医者の起業について等々、鈴木・野崎両弁護士にお話をうかがいました。鼎談記事の「番外編」として、この時の模様をお届けします!

 

もしも医療訴訟に巻き込まれたら

 

——はじめまして。島根大学医学部5年の新田凌也です。本日はよろしくお願いします!

鈴木・野崎:よろしくお願いします。

——さっそく質問させていただきます。過誤にしろ過失にしろ、もし医師として医療訴訟に巻き込まれた時、まずはどう動けばいいのでしょうか? 最近医療訴訟の意見書を書いた先生のお話を聞くことがあり、案外身近にあるものだなと感じています。

鈴木:日本では、医療機関やお医者さんは何かあってから弁護士に依頼するという文化になってしまっていますね。実はそれ自体が問題なんです。

たいていの医療訴訟って、よほどのことがない限り、事実を主張して証拠を出して、文献を出して、とどのような弁護士でもやるべきことは同じで、そこまで大きな差はないものと思います。

違いがあるとすれば、弁護士の医療知識や医療現場での勤務の経験等によって、事件処理のスピードや医療機関側とのコミュニケーションのスムーズさに差は出ますね。

ただ、あまり医療に詳しくない弁護士さんでも、十分に時間をとって前提知識を調べたり、医療現場に足を運んで医療関係者からヒアリングをしっかり行えば、医療に詳しい弁護士とそこまで大きな差はないと思います。

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遠隔医療の今と未来についてUrDocが考えること【後編】

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厚労省のガイドラインを踏まえて行われた鼎談のレポート、後編をお届けします。参加メンバーはUrDoc法律顧問の鈴木孝昭弁護士(弁護士法人AIT医療総合法律事務所)、野崎智己弁護士(10月1日より同)、そしてUrDoc代表の唐橋。話は遠隔医療をめぐる規制のあり方へとおよびます。

【前編】はこちら 

 

遠隔医療をめぐる規制の現状

 

鈴木:法律の規制ってそれこそたくさんあります。ただ、法律に違反していたとしても、すべてが摘発や行政処分というわけでもないようです。 実際に違法でも、任意の「お尋ね」で改善したら大丈夫なこともありますし、状況によりますが、逮捕されてしまうこともないとは言えません。

広告規制はこれまでは、刑罰や罰則規定があっても行政指導のみで、あまり摘発されないことが多かったですが、2018年6月から医療法が改正になり、風向きが変わってきた気がします。リーガルチェックなしの医療広告は非常に危険なこととなってきています。

野崎:悪質な違反、典型的な違反だったら営業停止などの処分もあり得るでしょうね。医療の世界は患者さんの生命や身体に多大なる影響がありますので、国も厳しい規制をせざるを得ない状況になったということですね。

ただ、少なくとも現段階において、遠隔医療の領域で上乗せしての厳しい規制については、まだ聞いたことがありません。 

唐橋:このところ事業提携のお話をいただくことが増えていて、中には気をつけなければいけない話もあるんです。例えば「保険外診療であればオンラインで診断も処方もできます、だから薬局と組んで大きく展開しましょう」と。そういう認識で大丈夫だろうかと、話を持ってこられた方を逆に心配したことがありました。

野崎:オンラインだけで話を聞いて、処方箋を書いて、処方するようなサービスですね。

唐橋:いずれオンラインだけでできるようになるかもしれませんが。ただ現状では、保険外だから大丈夫という話ではないと理解しています。

私自身は、安全性を差し置いて事業拡大を追求するべきではないという考えを持っています。どんなサービスでも言えることですけど、医療であればなおさら、安全性を最優先にしなければいけない。その意味でも遠隔医療をめぐる法規制の行方には目を配っています。

野崎:トラブルが起きないうちは厚労省も取り締まりの手間と、失われる利益を比較考慮して黙認しかできない場合も多々あるでしょうね。あとは、そこまで細かく把握できていない可能性もありますね。

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遠隔医療の今と未来についてUrDocが考えること【前編】

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日本でも大きく発展しつつある遠隔医療。事実上の解禁といわれた厚労省の通達をきっかけに複数のサービスが生まれ、2018年3月にはガイドラインも策定されました。さまざまな課題と可能性を持つ遠隔医療について、UrDoc法律顧問の鈴木孝昭弁護士(弁護士法人AIT医療総合法律事務所)、野崎智己弁護士(10月1日より同)、そしてUrDoc代表の唐橋が話し合いました。前・後編の2回にわけてお届けします。

 

「お医者さんを守る」という視点

 

唐橋:鈴木先生に初めてお目にかかったのは一昨年の秋、日本遠隔医療学会です。鳥取でしたね。講演を聴いて、この先生は信頼できると思いました。

鈴木:UrDocの事業化を考えているということで、会場で声をかけてもらったのでしたね。

唐橋:そこからいろいろ相談するうちに素敵な仲間が入るとうかがって、それが野崎先生でした。鈴木先生とは司法修習生の同期だったとか。

野崎:そうですね、一緒に勉強した仲で。10月1日からAIT医療総合法律事務所に参加することが決定しました。

唐橋:法律顧問をお願いした理由はいろいろありますが、一つには、UrDocに参加してくれる医師を守りたいから。オンライン医療相談という新しい領域で、参加する医師が知らないうちに法律をおかすようなことがあってはいけない。医師を守ることが、ユーザーの安心・安全にも直結します。

その点で鈴木先生は、医師であり弁護士でもあるという稀な存在です。

鈴木:法律のことを知らないと、やっぱり怖いですよね。お医者さんの世界って、何かあるとトカゲの尻尾切りのように責任を取らされたり、立場を追われたり、という話も聞きます。

反対に、勤務医の先生が無責任な治療をしてトラブルばかり起こしてしまい、院長などが重責に押し潰されそうになり、相談を受けることもあります。

私自身医師なので、治療をする医師の立場にもともといたわけですが、その立場から見ても、スタッフに指示するにしろ自分でやるにしろ、投薬を間違えた時や、予期せぬ事故を起こしてしまった際に、どんな責任が自分にかかってくるのか怖くて仕方なかったです。

民事賠償責任がどうなのか、刑事罰はどうなのか、とか、不安なことばかりで、研修中や研修医が終わってからある程度経験値が高まるまでは特に怖かったですね。

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『解体新書』— 江戸時代に「医療のボーダレス化」をめざしたプロジェクトの話

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 UrDocが掲げる「医療のボーダレス化」をめぐって、チームメンバーで雑談していた時のこと。ふと「医療のボーダレス化に日本で最初に取り組んだのは?」という話題になりました。

顔を見合わせたメンバーがそれぞれに思い浮かべたのが『解体新書』です。

1774年夏。日本橋の本屋の店先で『解体新書』という翻訳本が売り出されました。

翻訳者は医師の杉田玄白、前野良沢、中川淳庵ら。底本はドイツ人医師クルムスによる解剖学書のオランダ語版で、通称「ターヘル・アナトミア」です。売り出した本屋は、平賀源内など個性派の本を扱うことで知られていました。

杉田玄白の回想録によると、「ターヘル・アナトミア」との出会いは偶然でした。

当時の日本は鎖国中。幕府のオランダ語通訳でさえ、本場の書物で勉強するのに許可が必要だった時代です。

玄白も洋書を目にする機会はありましたが、外国語がわからないので1文字も読むことができません。友人の平賀源内と顔を合わせては「こういう本を幕府の通訳が翻訳してくれたらなあ」と嘆く日々でした。

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UrDocのお医者さん【1】スフィ・ノルハニ先生「日本語が話せても、ネットで病院を調べるのは簡単ではない」

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UrDocに参加してくださるドクターをお一人ずつ紹介するシリーズ、題して「UrDocのお医者さん」。第1回は、マレーシア出身のスフィ・ノルハニ先生(Sufi Norhany, M.D.)にご登場いただきました! 現在JCHO札幌北辰病院の総合診療科で活躍されるスフィ先生。日本で医師になった経緯、母国マレーシアの医療事情、独自に行っていた医療相談のお話など、UrDoc代表の唐橋が札幌に飛んでうかがいました。

 

マレーシアは多様性の国

 
スフィ先生、今日はインタビュー形式でいろいろとおうかがいします。

はい、よろしくお願いしますね。

先生のように日本で活躍する外国籍の医師はめずらしいと思って調べたら、2,400人くらいいらっしゃる。

あ〜(当然のことのような感じで)全然いますよ。でも日本のあちこちに散らばっている。

スフィ先生はマレーシアのご出身ですね。

マレーシアのプタリン・ジャヤ。クアラルンプールから車で10分くらいのところです。

最近は日本人の移住者も多くてダイソーとかすしざんまいとかあります。「Pasta Zanmai」もある(笑)。和風パスタもあって、私はたらこパスタとか食べますね。日本に関するものが多くて、手に入りやすい。

マレーシアの人種構成としては、マレー族がいちばん多い。2番目は中国、その次はインド。マレーシアはインドネシア、フィリピン、バングラデシュなどの諸国からの移民(移住労働者)が年々増えています。

マレーシアの人は外国の人に対して寛容で、まさに多様性の国です。

おもに使われているのはマレーシア語?

都会ではみんなだいたい英語を使っていますね。第一言語はマレー語で、英語は第二言語。同じマレーシア人同士でも英語で話します。

といっても、マレー語が混じった英語。シンガポールの英語をシングリッシュと呼ぶように、マレーシアの英語はマングリッシュと言われます。

高齢の方も英語ですか?

もともとマレーシアは英国の植民地だった。母方のおじいちゃんはもう20年ほど前に亡くなったんですが、ほとんど英語でした。おじいちゃんは娘、つまり私の母をイギリス系の学校に行かせたので、母も英語がペラペラ。おばあちゃんはそんなに英語を話さなかった。

どういうバックグラウンドかということよりも、どういう教育を受けたかで、話せる言語は大きく変わりますね。中国系の学校に行けば中国語を話せるようになる。私の夫はイスラム教の全寮制の学校に行ったので、アラビア語を話せる。私は公立学校に行ったので、中国語やアラビア語は話せない。

本当に多様性に富んだ国で、ある意味ぐちゃぐちゃですよ。結婚式のスタイルもいろいろあるし、ニュースも、この時間はマレー語、この時間はタミル語、マンダリン、広東語、という具合です。

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